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日本語滅茶苦茶/趣味丸だし
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ネタ提供で作ってやっぱ冬に自分で描くことにしたけど多分もう描かないだろうなと思うネタを一つ。 どうせなのでネタ発散しとこうと思います。

世に奇も話で盛り上がった後に浮かんだ話。 ヒバツナ。ちょー長いよ。



敵マフィアAに乗り込んだ雲雀がヘマして捕まったって情報がボンゴレに入る。
助けに向かうボンゴレ十代目ファミリー。
ファミリーがドンパチしている中、ツナは奥まった部屋にある怪しい扉を発見。
中に入ると椅子に縛られて結構重症な雲雀が居たので連れて出ることに。
扉を出る時に嫌な感覚がして後ろを振り向くツナ。


(場面転換)

白い廊下を歩くツナと雲雀。敵マフィアAのアジトから連れ出されて一月、敵アジトで自白剤やら毒やら何やら盛られてちょいと頭にアレコレあって、ボンゴレ関係の病院で治療を受けることになった雲雀。と、看病ついでにリフレッシュに来たツナ。
ボンゴレ最強の守護者が現在使えないなんて情報が広がったら困るので、病院はすっごい辺鄙な場所にある。真っ白い建物。廊下も扉も全部真っ白。
廊下の窓からは青い空と山と庭と一輪咲いた赤い花が見える。
ツナは外に出られないのに何でか文句言わない雲雀と他愛ない話しながら廊下を歩く。
廊下の先には大きめの白い扉があって、雲雀はいつもその向こう側で治療している。
ツナはボンゴレの日常を話す。雲雀は黙って聞く。たまに茶々入れる。
たまにイラっとする。たまに笑う。
ツナがボンゴレ10代目に正式に就任?襲名?してから最近までずーっと忙しくて周りも忙しくて、ほんっとうに久しぶりののんびりだったからちょっと嬉しい。ちょっと楽しい。ちょっと不安。
扉の前に到着する。
鳥の鳴き声がして外を見るツナ。季節は夏一歩手前くらい。
緑が鮮やか。空が青い。でもそれだけ何にもない。
赤い花が見えてちょっと不安になる。
雲雀が扉の取っ手を握る。
いってらっしゃいって言うツナ。
ちろっとツナを見て、いってきますって言う雲雀。
取っ手を回す。

(ここまでがオープニング笑)

(場面転換)

ツナがG寺と電話している。今度話し合いしなくちゃならなくなった敵Yとの事。
ちょっと話し合いじゃ終わらなさそうな感じになってきたって思うツナ。
電話切ると雲雀が散歩から帰ってくる。
雲雀と話すツナ。ちょっと穏やか。話は最近入ったすっごく若い部下Qについて。
年の頃がちょうどヒバツナがマフィアに関わり始めたのと同じくらいの年で弟見るような感じ。とても気に入ってる。ちょっと忠誠心が厚くって、初期の自分の命差出しちゃいそうなG寺に似てる。
そこが少し不安。
雲雀も珍しくたまに相手してあげてた。気が向いたら日本語を教えたりもしてた。
ツナは雲雀に今度その少年Qを初陣に連れて行くと話す。微妙な表情になる雲雀。
あれ?って思うけど、すごく微妙な顔をして、それ以上Qの話はできないような空気になる。
敵マフィアAでアレコレあって記憶が混乱しているという話だったので、もしかしたら雲雀は忘れているのかもしれないとツナは思う。
今は話さないでおこうと思うツナ。ちょっぴり悲しい。
時計の音が鳴って雲雀の治療の時間がきた。
廊下を歩いていく雲雀とツナ。
今日も外は晴れている。
今日も緑は青々としている。
雲雀が取っ手を握る。
その背中にいってらっしゃいというツナ。
雲雀は振り返らない。取っ手を回す。


(場面転換)

ツナが敵Yのアジトの見取り図を眺めている。経路を確認している。
雲雀はヒバードと遊んでる。たまにパソコン弄って自分の獲物の動向情報見てる。
雲雀が大人しくしてるのがツナには珍しくて面白い。
たまには僕も休むって言ってるのが面白い。
ツナはボンゴレの話をする。雲雀はあんまりボンゴレアジトに寄り付かないので、色々話す。
たまに雲雀がツナが行ったことない国の話をする。
話した人間の話をする。
殺した人間の話をする。
ツナは黙って聞く。
ツナは少年Qの話をする。雲雀が覚えているか話をする。
雲雀は覚えている。
あの時はやっぱり忘れていたのかと思うツナ。雲雀は今どこまで治ったんだろうと思う。
そういえば医者と会っていない。
治療の時間がくる。
長くて白い廊下を歩いていく。ゆっくり歩く。わざとゆっくり歩く。扉の前にくる。
今日も外は晴れ。穏やかな風が吹いている。視界の端に赤い花が見える。
あんな所に一輪だけで可哀相だなと思う。
前向くと雲雀が取っ手を握ってる。
あの扉の向こう側で雲雀はどんな治療を受けているんだろうと思う。
そういえば自分は何も知らない。少し不安になる。
いってらっしゃいというツナ。雲雀が振り返る。
ちょっと黙って、いってきますという。取っ手を回す。扉がほんの少し開く。


(場面転換)


叫び声の夢を見て飛び起きるツナ。うたたねをしていたようだ。
冷や汗をかいている。
雲雀は部屋に居ない。廊下に出る。雲雀は居ない。
どこに居るんだろう?
一通り探すツナ。どこにも居ない。
外に出るツナ。
居ない。
急に不安になる。
一輪咲いてる花を発見する。
この花を見ていると不安だなと思う。ちょっと気持ち悪い。
後ろから雲雀が声をかける。
ツナの手を引いて病院に戻る。
どこに居たのか聞くけど雲雀は答えない。ため息をつくツナ。雲雀はフリーダムだからなぁとか思う。
入院中くらいはちょっとは大人しくしてて下さいよっていう。雲雀はふんって言って黙ってる。
ちょっと安心する。自分からも雲雀の手を握る。
すごく疲れた気がする。
ちょうど治療の鐘が鳴ったので治療に行く。廊下を歩く。ツナは雲雀の手を握ったまま歩く。
ちょっと恥ずかしい。でも離す気は起きない。
扉の前に着く。
この向こうで雲雀がどんな治療をしているのかすごく気になる。
雲雀はどこまで治ったのか気になる。
雲雀はどこまで思い出しているのか忘れているのか気になる。
でも聞かない。
聞いてはいけない気がする。手を離す。
雲雀がツナにキスをする。
いってきますって言う。
いってらっしゃいって言ったけど情けないことに語尾が震えた。
雲雀が取っ手を握る。
少し不安になる。
雲雀が取っ手を回す。扉が開く。


(場面転換)


雨が降っている。
けっこう酷い。直下型の豪雨。雲雀はまた散歩に出たらしくズボンの裾ぐちゃぐちゃにして病室に戻ってきた。
あーもーとか言いながらタオルで拭いたげるツナ。
雲雀がくしゃみする。内心バカって思う。言わない。
雲雀のシャツ越しに背中が見える。酷い傷がいっぱいついてる。
雲雀をひんむこうとするツナ。びっくりして思わずぶん殴って止める雲雀。
ツナ半泣き。でも背中の傷はどうしたんですかって聞く。
雲雀は答えない。
ツナはあの扉の向こう側の治療室に何かあるんじゃないかと思う。
雲雀に聞いても何もないという。そんなはずないと思う。
扉に行こうとするツナを止める雲雀。
押し倒す。関係ないという雲雀。ムカっとくるツナ。
関係なくあるかって雲雀にビンタしたらビンタ返しされた挙句食われた。
あの扉の向こう側がすごく気になるツナ。
雲雀はここに居て本当にいいのかと思うツナ。


(場面転換)


G寺に電話しているツナ。
ここでは携帯が使えない。昔ながらの受話器を握って離しをしている。
扉とは反対の廊下の端っこ。階段下りて右にぐるっと回った角にある。
ほんのちょこっと薄暗い。
廊下はシンとしている。ここには雲雀以外の患者は居ないのだろうかと思う。
自分が帰っている間は雲雀はここで一人なのかと思う。
いや、自分が居るから一人ではないかと思う。微笑む。
ツナは雲雀が入院中帰ったことはない。
受話器の向こうでG寺が話している。次の目標敵Yのこと。
山本と笹川兄で行きますという。あれちょっと待ってとツナが言う。
そこは自分と初陣の少年部下Qとで乗り込む手はずだよって言う。
G寺はちょっと黙って、あ!そうですね、そうでした!という。
G寺もずっと働き通しなのでたまには休みを与えないとなぁと思う。
来月はG寺の居るプチアジトの近くで祭りあるから、皆で行こうかというツナ。えって言うG寺。先月終わりませんでしたっけって言う 。
いやいやって呆れるツナ。こりゃ相当疲れてる。
後ろから雲雀に呼ばれる。
振り向くツナ。治療の鐘が鳴る。


白い廊下を歩く雲雀とツナ。外は晴れている。
扉の前に着く。取っ手を握る雲雀。赤い花の事を思い出すツナ。
昨日の嵐で花は散っている。花はそこにはない。でもチラチラする。
急に不安になる。
その向こう側でどんな治療をしているんですかって雲雀に聞く。
雲雀が振り向く。
知ってどうするって聞く。分からないって答える。
ツナは不安なだけ。不安を取り除きたい。それだけ。
なんとなく沈黙する。雲雀はツナに近付く。
ツナのほっぺたにキスをする。いってきますと言う雲雀。
いってらっしゃいというツナ。
雲雀は取っ手を握る。胸騒ぎがするツナ。取っ手を回す雲雀。
あっと思うツナ。
扉が開く。
いつも雲雀を見送る時、雲雀が扉を開いているのに、雲雀越しに見える部屋の様子を覚えていない。


(場面転換)


はっとするツナ。
外が明るい。
体が重い。雲雀が乗っている。自分も雲雀もすっぱだか。
やっちまったかと思う。でもおかしいと思う。
さっき雲雀を扉の向こうに見送った。たった今だ。
雲雀がいつ治療室から戻ったのか覚えていない。
雲雀を呼ぶ。寝ているようだ。
とりあえず重いから雲雀をどかそうとする。しようとしてぎょっとする。
自分の両手が、特に指先が真っ赤だ。
雲雀の背中が真っ赤になっている。
すごく驚くツナ。
外は晴れている。この間雨が降った以外、いつだって外は晴れている。
いつだって晴れていて、ツナは外が暗くなったのを見たことがなかった。
いつだってカーテンは開いたままだった。
雲雀が目を覚ます。ツナがびっくりしたまま固まってる。
舌打ちする雲雀。ツナをビンタする。
ツナがぱちくり瞬きする。震えるのでキスをする。
ツナの両手を一つにまとめて指先にキスをする。
血がついたままだったけどキスをする。
混乱してもいいけど、ゆっくり息して落ち着いたら受け止めろって言う。
雲雀はツナにシャツを着せる。ツナはどうにか息をする。落ち着く。
両手は赤いまま。とても不安になる。
雲雀の背中には傷が沢山ある。雲雀はズボンを履く。背中が真っ赤なままズボンを履く。
オレがやったんですかって聞く。そうだって言う。全部君だって言う。
ツナはあの扉の向こう側が気になる。今なら雲雀が止めないことがなんとなく分かった。
ツナは走って扉の前に立つ。
窓から見える赤い花は今はない。それでもずっと視界チラついている。赤い花は一輪ではない。
取っ手を握る。扉を開ける。
何もない。扉はただの玄関だった。
扉を開いたら外で、正門に向かって適当に整えられた道がって、両脇に真っ赤な花が咲いている。
赤い花を見て、不安になった理由も、この扉を見て不安になる理由も分かるツナ。
雲雀がのんびり歩いてくる。
ツナは振り向く。
治療を受けていたのは俺だったんですねってツナが言う。
そうだって雲雀が言う。
ツナにはここに来て雲雀の看病を始めてから、寝た記憶がない。
そもそもここに来た日を知らない。ツナはもうずっと雲雀とここに居て、雲雀と話して、雲雀を見送る。
鐘が鳴ると治療の時間で、雲雀はボンゴレに帰る。
また次の日にやってくる。来る時間は決まっている。
ツナの投薬の効果が切れる時間に雲雀は来る。
ツナが正気になる時間に来る。
ツナが正気でない時も来て、ツナが治療を終えた後にも来て、何にも分からなくて不安でしょうがない時も側に居る。
ツナは覚えていない。不安な時間は覚えていない。
雲雀の背中を掻き毟っている時間は覚えていない。
ツナは外が明るい時間しか記憶がない。
段々治療が進んでいって、ようやく少しずつ思いだして、ようやく正気の時間が長くなって、段々元気になってきて、今日は朝に目が覚めた。
扉を開いてしまった。


(場面転換)


ゆっくりと思い出す。まだ全部ではないけどツナは少しずつ思い出す。
記憶が混乱していたのは自分だった。
記憶が飛んだり消えたり捏造していた。
ツナは思い出す。
ふっと思い出した時には真っ暗だった。
ツナはヘマをした。大切な部下が捕まった。自分のヘマだ。
部下は初陣だった。
ツナは自分の命ならばと大人しく捕まった。椅子に縛り付けられた。
殴られたし妙な注射は打たれるし意識飛びそうになっては指を折られて戻ってきた。
仲間を売れなかった。
そろそろ疲れたな~って思ってたら、ゴロンと目の前に転がってきた。
初陣の部下だった。
けっこう酷いことになっていた。中身がなかった。
とても申し訳ないと思った。口の中でごめんねって何百回か唱えて必死に少年Qの顔を覚えた。
記憶より倍くらい腫れて目玉はなくて歯もなくって真っ青なのに真っ赤になったQの顔を覚えた。
頭がぐわんぐわんしてて限界だなって思ったら外から爆音がした。
周りがうるさくなってくる。
敵はちりじりに逃げて、最後の一人がツナに薬を注射して逃げてった。
しばらくして扉が開く。
ツナは目を開けてられなかったけど、匂いもよく分からなくなっていたけど、ヒバリだって分かった。
体はもう痛くなかったけど、さっき口ん中で唱えたごめんがぐにゃぐにゃに頭の中を巡ってて気持ち悪かった。
吐いても血か胃液だけだった。気持ち悪かった。
雲雀に抱えられて部屋を出る。
ツナは雲雀の肩越しに部屋を見た。雲雀は振り返らなかった。ツナは見ていた。
部下Qはやっぱり動かなかった。
ツナはそこで真っ白になった。


(場面転換)


ツナは思い出した。既に部下Qと敵マフィアに乗り込んでいたこと。
雲雀が捕まっていたのではなく、自分が捕まっていたこと。
あの時雲雀が部下Qの話を聞いて微妙な顔をしたのは、ツナの記憶が混乱していることに対して思うところがあったのを、一瞬隠してしまえなかっただけなこと。
祭りはすでに終わっていた。敵マフィアYのとこには山と笹兄で行ったこと。片付いたこと。を、手短に言った。
G寺はすみませんと言った。
ツナはううんと言った。


ツナは大分よくなって。たまに記憶がない時もあるけど、大分良くなって、部下Qのお墓参りにきた。
雲雀が後ろの方で眠そうにあくびしてる。
お花を置いた。日本式に両手合わせて黙祷して、もう一回だけごめんねって言う。
雲雀のとこに戻る。雲雀さんごめんなさいって言う。
雲雀はうん、ともなんともえないことをあくびに混ぜて言って、早く誰ぞかみ殺したいなって言う。君のせいで体がなまってるって言う。
ツナは笑う。今度は軽くすみませんって言う。
ちょっとだけ風が強くって、雲雀は車に戻ってく。
まだツナは治療中なのに君が運転してねって言って助手席に座る。
ツナも車に戻る。
ツナが知らない間に夏は終わって、季節は秋になろうとしてる。



おわり。



漫画向きじゃないことは分かった。

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